2020/04/18


技術評論社様より献本頂きました。

プログラミング言語大全 プログラミング言語大全
クジラ飛行机
技術評論社 単行本(ソフトカバー) / ¥1,980 (2020年04月18日)
 
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色々なプログラミング言語の生い立ちや特色、エピソード、それらの言語での FizzBuzz の書き方など、プログラミングを始めたばかりの方が読んで楽しめる本だと思います。

僕も昔からプログラミング言語が大好きなので色々なプログラミング言語を触ってきましたし、自作言語もいくらか作ってきました。僕の初めてのプログラミング言語は BASIC でした。シャープの MZ シリーズの高速化が行われ「スーパー MZ」と呼ばれていた MZ-2500 を使い、自作のゲームを作っていました。あの頃のマイコンや BASIC は今と比べるととてもチープで、出来る事も限られていました。しかしそのお陰で僕達パソコン少年達は Z80 という CPU を高速に扱う為にハンドアセンブル(アセンブラが高価すぎて買えないので変換表を見ながらニーモニックを打ち込む事)を覚える事ができました。今から考えると、あれだけコンピュータに真正面から向き合って多くの時間を費やしてプログラミングに打ち込めたのはとても貴重な時間だったなと思います。

あの頃のパソコン少年たちは今どうしてるんでしょうね。僕がプログラミング言語を触り始めた時には、プログラミング言語を選ぶ事なんか出来ませんでした。当たり前の様に BASIC を使い、高速化の為にアセンブリを覚えました。しかし今は違います。自分の好きなスタイルの、目的に近い、そして速く簡単に書けるプログラミング言語を探す事ができる様になりました。とても恵まれた話です。インタプリタ言語だけでなく、静的型付け言語もあります。Ruby に対する JRuby の様に異なる処理系が幾つも存在する事もあります。TypeScript の様に実際に動作する JavaScript 上に作られた別のプログラミング言語もあります。もう10年するとさらに多くのプログラミング言語が登場しているかもしれませんね。今回読んだ本書で登場してくるプログラミング言語のおよそ 6~7 割を触った事がありましたが、もう 10 年後に登場しているであろうプログラミング言語の多くはもう把握できていないかもしれませんね。

僕は Erlang や Elixir は触った事はあるものの、どの様な経緯で作られた言語なのか、また最近だとどの企業で採用されているかなど、まったく知らなかったのですが本書で知る事ができてとても興味深く読ませて頂きました。知らない事も沢山書かれています。初級中級の方だけでなく上級の方でも十分に楽しめる本だと思いました。

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2020/04/12


僕はよく C++ 用の SQLite3 ライブラリを探し歩いていて、見つけるたびに「1行掲示板」を実装してみている。

ウェブサーバは crow というライブラリを使い、SQLite3 の部分だけ差し替えて試すという感じ。初代は MySQL 用に作った。

GitHub - mattn/crow-bbs
https://github.com/mattn/crow-bbs

これを SQLite3 向けに直したのが crow-bbs-sqlite3

GitHub - mattn/crow-bbs-sqlite3
https://github.com/mattn/crow-bbs-sqlite3

さらにそれを sqlpp11 向けに直したのが crow-bbs-sqlite3-sqlpp11

GitHub - mattn/crow-bbs-sqlite3-sqlpp11
https://github.com/mattn/crow-bbs-sqlite3-sqlpp11

sqlpp11 は SQLite3 専用という訳ではなく、connector を使って異なる RDBMS も扱える。

先日、C++ 用 SQLite3 ORM の sqlite_orm を見つけたのでこれも試してみた。

GitHub - fnc12/sqlite_orm: ❤️ SQLite ORM light header only library for modern C++

// SELECT AVG(id) FROM users auto averageId = storage.avg(&User::id); cout << " averageId = " << ave...

https://github.com/fnc12/sqlite_orm

作った物はこちら。

GitHub - mattn/crow-bbs-sqlite3-sqlite_orm
https://github.com/mattn/crow-bbs-sqlite3-sqlite_orm

sqlite_orm は SQLite3 専用ではあるものの、sqlite3 ネイティブライブラリの様に SQLite3 色が濃くなく、sqlpp11 の様に SQL も登場しない。初回のスキーマ構築で struct との bind を行う。

struct Post {
  int id;
  std::string text;
  std::string created;
};
auto storage = sqlite_orm::make_storage("bbs.db",
    sqlite_orm::make_table("bbs",
      sqlite_orm::make_column("id", &Post::id, sqlite_orm::autoincrement(), sqlite_orm::primary_key()),
      sqlite_orm::make_column("text", &Post::text),
      sqlite_orm::make_column("created", &Post::created)
));
storage.sync_schema();

全ての Post を得るのであれば1行で出来る。

auto posts = storage.get_all<Post>();

追加も簡単

Post post = {.text = q, .created = storage.select(sqlite_orm::datetime("now""localtime")).front()};
storage.insert(post);

1行掲示板くらいのアプリであればとても小さく書ける。

#include <memory>
#include <stdexcept>
#include "crow_all.h"
#include <sqlite_orm/sqlite_orm.h>

struct Post {
  int id;
  std::string text;
  std::string created;
};

int
main() {
  auto storage = sqlite_orm::make_storage("bbs.db",
      sqlite_orm::make_table("bbs",
        sqlite_orm::make_column("id", &Post::id, sqlite_orm::autoincrement(), sqlite_orm::primary_key()),
        sqlite_orm::make_column("text", &Post::text),
        sqlite_orm::make_column("created", &Post::created)
  ));
  storage.sync_schema();
  crow::SimpleApp app;
  crow::mustache::set_base(".");

  CROW_ROUTE(app, "/")
  ([&] {
    crow::mustache::context ctx;
    auto posts = storage.get_all<Post>();
    int n = 0;
    for(auto &post : posts) {
      ctx["posts"][n]["id"] = post.id;
      ctx["posts"][n]["text"] = post.text;
      ctx["posts"][n]["created"] = post.created;
      n++;
    }
    return crow::mustache::load("bbs.html").render(ctx);
  });

  CROW_ROUTE(app, "/post").methods("POST"_method)
  ([&](const crow::request& req, crow::response& res) {
    crow::query_string params(std::string("?") + req.body);
    char* q = params.get("text");
    if (q == nullptr) {
      res = crow::response(400);
      res.write("bad request");
      res.end();
      return;
    }

    Post post = {.text = q, .created = storage.select(sqlite_orm::datetime("now""localtime")).front()};
    storage.insert(post);
    res = crow::response(302);
    res.set_header("Location""/");
    res.end();
  });

  app.port(40081)
    //.multithreaded()
    .run();
}

ちょっと触ってみた感じだと SQLite3 を扱うのであれば一番便利かもしれない。

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2020/04/05


1週間ほど前の深夜、ふと Go で連結リスト構造を書いていたら次第に car/cdr 形式になってしまい、気付いたら手が滑って Lisp 処理系を作り始めてしまいました。

初日は深夜だったのでパーサを書いた所で終了。次の日の夕方には四則演算と FizzBuzz が動きました。実は Lisp 処理系を書くのは人生でたぶん4回目くらいで、前回はC言語で書きました。

GitHub - mattn/cisp: Minimal Lisp Interpreter
https://github.com/mattn/cisp

今回のルールとして「過去の自分の実装や他の実装は見ない」というオレオレルールを作ってしまったので幾分時間が掛かってしまった様に思います。テストコードはさすがにいいだろという事で、cisp のテストコードは借りました。マクロを除いて cisp と互換性があります。

今回 Lisp 処理系を書きながらなんとなくやってみたいなと思っていたのが Lisp での非同期処理。Go言語の goroutine と channel を使って通信出来たらどんな物ができるだろう、という研究目的でした。

本日ようやく goroutine/channel が動いたのでブログで公開しておきます。

GitHub - mattn/golisp: Lisp Interpreter
https://github.com/mattn/golisp

(go:make-chan string) で chan を作る事ができ、(go:chan-send ch "foo") で送信、(go:chan-recv ch) で受信する事ができます。また (go (print 1) (print 2)) で goroutine が起動するので、以下の様な channel を使った通信ができます。

(setq time (go:import time))
(let ((ch (go:make-chan string 1)))
    (go
        (.Sleep time 1e9)
        (go:chan-send ch "1")
        (.Sleep time 1e9)
        (go:chan-send ch "2")
        (.Sleep time 1e9)
        (go:chan-send ch "3")
        (.Sleep time 1e9)
        (go:chan-send ch "ダーッ!")
    )
    (print (car (go:chan-recv ch)))
    (print (car (go:chan-recv ch)))
    (print (car (go:chan-recv ch)))
    (print (car (go:chan-recv ch)))
)

研究の成果としては、面白い動きが確認できたのでまずまずの成果と思います。上記の様に Go のパッケージを import して関数やメソッドを呼び出せる様になっています。例えば乱数を表示するには以下の様に実行します。

(setq time (go:import 'time))
(setq rand (go:import 'math/rand))
(.Seed rand (.UnixNano (.Now time)))
(print (.Int rand))

今の所、実用的ではありませんが、細々とメンテナンスしていってツールを書く程度に使えるまでは持っていきたいと思います。

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