2014/09/04


コマンドラインから「あ*」等とワイルドカードを使用してコマンドを起動した場合、UNIX とは異なり Windows ではプロセス自身が引数を展開します(内部的にではありますが)。

main 関数の argc/argv は MSVC コンパイラであれば setargv.obj というオブジェクトファイルをリンクする事で展開される様になりますが、MinGW ではデフォルトでワイルドカード展開が実行されてしまいます。しかしながら、このワイルドカード展開は各コンパイラベンダーの実装次第という所があり、時に異なる挙動となる場合があります。

そこでワイルドカードは自前でプログラムで展開するのが一番良い訳ですが、MinGW の場合は既述の通り、デフォルトが展開動作となっています。しかし以下のたった1行のおまじないを入れる事で、引数展開が無効となります。

#include <stdio.h>

#define WIN32_LEAN_AND_MEAN  1
#include <windows.h>

int _CRT_glob = 0// おまじない

int
main(int argc, char **argv) {
  int i;
  printf("command line: %s\n", GetCommandLine());
  for (i = 0; i < argc; i++)
    printf( "argv[%d]: %s\n", i, argv[i]);
  return 0;
}

おまじないの行をコメントアウトした場合

C:\dev>a あ*
command line: a  あ*
argv[0]: a
argv[1]: あ.txt

おまじないを実行した場合

C:\dev>a あ*
command line: a  あ*
argv[0]: a
argv[1]: あ*

アドホックすぎてかなり嫌ですね。どのコンパイラでも同じ動作をさせたいのならば、GetCommandLineW()CommandLineToArgvW() を使うべきだと思います。


2014/09/02


名前そのままやん感がすごいですが。

tylertreat/chan - GitHub
https://github.com/tylertreat/chan

golang の chan をC言語から使える様にするライブラリです。やはりC言語というだけあって、受け渡す値の型は void* ですがそこは目をつむりましょう。

#include <pthread.h>
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
#include <string.h>
#include "./src/chan.h"

#ifndef _WIN32
#include <unistd.h>
#include <termios.h>

char
getch() {
  char c = 0;
  struct termios old = {0};
  fflush(stdout);
  if (tcgetattr(0, &old) < 0)
    perror("tcsetattr()");
  old.c_lflag &= ~ICANON;
  old.c_lflag &= ~ECHO;
  old.c_cc[VMIN] = 1;
  old.c_cc[VTIME] = 0;
  if (tcsetattr(0, TCSANOW, &old) < 0)
    perror("tcsetattr ICANON");
  if (read(0, &c, 1) < 0)
    perror("read()");
  old.c_lflag |= ICANON;
  old.c_lflag |= ECHO;
  if (tcsetattr(0, TCSADRAIN, &old) < 0)
    perror ("tcsetattr ~ICANON");
  return c;
}
#endif

void*
capture(void *p) {
  chan_t* r = (chan_t*) p;
  while (!chan_is_closed(r)) {
    char c = getch();
    if (c == 'q'break;
    chan_send(r, (void*) &c);
  }
  chan_close(r);
  return NULL;
}

void*
fizzbuzz(void *p) {
  chan_t* r = (chan_t*) p;
  int n;
  for (n = 1; n <= 100 && !chan_is_closed(r); n++) {
    char buf[20] = {0};
    if (n % 3 == 0) strcat(buf, "Fizz");
    if (n % 5 == 0) strcat(buf, "Buzz");
    if (buf[0] == 0) sprintf(buf, "%d", n);
    chan_send(r, (void*) buf);
    sleep(1);
  }
  chan_close(r);
  return NULL;
}


int
main(int argc, char* argv[]) {
  chan_t* chans[2] = {chan_init(0), chan_init(0)};
  pthread_t th[2];

  if (pthread_create(&th[0], NULL, fizzbuzz, chans[0]) !=0) {
    perror("pthread_create");
    exit(1);
  }

  if (pthread_create(&th[1], NULL, capture, chans[1]) !=0) {
    perror("pthread_create");
    exit(1);
  }

  while (!chan_is_closed(chans[0]) && !chan_is_closed(chans[1])) {
    void* v = NULL;
    switch(chan_select(chans, 2, &v, NULL0NULL)) {
    case 0:
      printf("FizzBuzz: %s\n", (char*) v);
      break;
    case 1:
      printf("KeyTyped: %c\n", *(char*) v);
      break;
    default:
      break;
    }
  }
  chan_close(chans[0]);
  chan_close(chans[1]);
  pthread_join(th[0], NULL);
  pthread_join(th[1], NULL);
  return 0;
}

1秒毎に更新される FizzBuzz を表示しながら、キーボードで入力された文字を表示します。FizzBuzz が100を超えるか、q をタイプすると終了します。FizzBuzz もキーボード入力もどちらもスレッドで実行しており非同期に処理されます。golang の様に go と書くだけで非同期処理が実行される訳ではないので pthread_create なんて長ったらしい名前を書く必要があります。C++ なら std::sync あたりを使えば簡単に書けそうな気もしますね。

pthread まわりをもうちょっと隠蔽すれば、まぁまぁかっこいい非同期処理が書ける様になるんじゃないかと思います。ただし golang の様に OS のスレッドとコルーチンをうまく切り替えたりはしないのでその辺は頑張る他無いです。

メッセージングを一から作るとなると結構大変なのでそこそこ使えるライブラリだと思います。

ただし void* で値を受け渡すということは、ヒープがそのまま渡るので、chan のバッファを1以上で動かす際には都度確保したメモリを渡さないと上書きされてしまいます。上記の例では説明の手間を省くために簡略化していますが、実際はもっと malloc/free が入り組んだコードになるかと思います。


2014/09/01


shell - 立つハッカー、シェルを濁さず - Qiita

おことわり このTipsは不作法だとして異論が出るかもしれないが、私自身がよくやるのでここで公開してみる。それは一体何かというと…… コマンドヒストリーが残るのイヤだ! と思うことってよくないだろうか...

http://qiita.com/richmikan@github/items/2c90ddb778a7d4948324

man bash によると

HISTFILE
       The name of the file in which command history is saved (see HIS‐
       TORY below).  The default value is ~/.bash_history.   If  unset,
       the  command  history  is  not  saved  when an interactive shell
       exits.

HISTFILE を unset (HISTFILE=)したらヒストリは保存されないよと書いてある。

shell芸、嫌いではないけど、出来ればそういうのを tips として広めないで欲しい。kill -9 で殺してしまったら trap で後処理としてテンポラリファイルを消してる処理が走らなくなってしまうのではないですか?それって濁さないとは言わないのでは。

追記