もう僕が知ってる twitter じゃなくなってきてる。
Twitter、開発者向けガイドラインとAPI変更について説明 ユーザー数制限など厳しい内容 - ITmedia ニュース
米Twitterは8月16日(現地時間)、数週間後に予定しているTwitter APIのバージョン1.1へのアップデートと開発者向けガイドライン「Developer Rules of the Road」の改定について説明した。クライアントアプリのユーザー数に上限を設けるなど、サードパーティーにとって厳しい内容になっている。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1208/17/news037.html
Twitter のことと P3:PeraPeraPrv について - とかいろいろ
彼らはこのユーザーの「好みのクライアントアプリを選ぶ自由と権利」を奪うという決定をしました。
http://d.hatena.ne.jp/lynmock/20120828/p1
ちょっと昔話をしようと思う。僕は 2007年4月から使い出してるので、結構古参の部類に入ると思う。gtktwitter という linux と windows で動く twitter クライアントをソース付きで公開した。
Big Sky :: TwitterのGTKクライアント作りました
http://mattn.kaoriya.net/software/twitter/20070412093406.htm
作った本人があまり力を入れていなかったというのもあり、gtktwitter はクライアントとしてではなく、どちらかというと WebサービスをC言語で扱う時のコード例として一部のユーザに広まった。
その他、僕のブログには twitter API を使った物が数多くあり、その多くは今後動かなくなるかもしれない。
当時の twitter の API 戦略は革新的だったしデータが溢れ出てくる泉だった。業界をリードしていた。そこらのWebエンジニアが味わう事が出来ないデータ量を twitter がどうさばいたかというのはデファクトスタンダードも覆す物であったと記憶している。
その後、twitter はクライアントに「twitter」という文言を含める事を禁止し、basic認証も廃止した。
Big Sky :: TwitterのBasic認証廃止は約半分のデスクトップクライアントを殺した。
http://mattn.kaoriya.net/web/twitter/20100908165946.htm
twitter サポートに色々問い合わせ、エコシステムという時代の流れに納得した。
Big Sky :: Twitterが考えるAPI認証とは
http://mattn.kaoriya.net/web/twitter/20100910121212.htm
色々変わったが twitter はこのまま僕らエンジニアにとっての道しるべの一つになっていくのは揺ぎ無いと思っていた。しかし今の twitter もビジネス。twitter 自身が統制の取れない物は排除して当然だと思います。
でも、僕の知ってた twitter はどこかに行ってしまった気がする。
エンジニアがインターネットリソースを使って何かを試したい時、twitter は格好の題材だった。
curl コマンドでユーザとパスワードさえ指定すれば幾らでも動的なデータが得られ、REST構造の良い題材だった。
今でもそれは変わらない。しかし今の twitter はどう見ても API を使わせない様に動いていると僕には感じられる。その内、API 有料なんて事になるんじゃないかと思ってもみる。
認証が OAuth に変わって以来、簡単にインターネットリソースを使って何かする為の良い題材として twitter は少し遠のいた。もちろんbasic認証がプライバシーを守るに値する認証方法であるとは言わないが、こうやって過去を振り返ると twitter の API 戦略はここで役目を終えてしまったと言っていいだろう。
この事は Google についても同じ事が言えるな。もうあの頃の twitter では無くなってしまったのだ。