2013/03/22


今朝送った pull-req がマージされ、mruby が xquote をパースする様になりました。
CRuby では当たり前の機能ですが、mruby が解釈出来る様になって嬉しい人もいるかと思います。
今回の修正により、`/bin/ls` もしくは %x(/bin/ls) といったコードが実行されると mruby は Kernel モジュールの ` というメソッドを実行します。ですので例えば
mattn/mruby-xquote - GitHub
https://github.com/mattn/mruby-xquote
この様に Kernel モジュールに ` メソッドを実装する mrbgems を使用する事で `ls /path/to/target`.split("\n").sort.each do |x|
  # x を使って処理を書く
end
この様な処理を書ける様になります。もちろん mrbgems なので「俺、そんな機能いらないから」って人は使わなければいいだけとなります。また今回は popen を使いましたが各 OS 毎に違った実装というのもあるかもしれません。各環境独自の ` にすり変えられる事になります。
なお、mruby-xquote については IIJ さんが作られている mruby-process (Windows版は私の mruby-process-win32) に吸収して頂ける様、お願いするつもりなので取り込まれた暁には無くなるモジュールとなる予定です。
だいぶ CRuby に追いついてきて、ちょっとしたバッチ処理を書くのであれば CRuby と遜色なくなってきました。
require はあるし、IO はあるし、ありとあらゆる物が mruby で動くようになってきました。(参考: RelatedProjects)

最初に mruby を知り触りだした頃はオモチャでしかありませんでしたが、最近になってぐっと実用範囲が広まってきましたね。
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2013/03/19


vimcat - print syntax highlighted file to terminal : vim online

This script will convert a file to a highlighted version using ANSI escape codes and print it to you...

http://www.vim.org/scripts/script.php?script_id=4325
vimpager の一部を切り出して cat として使える様にした物。
vimcat
$ cat eject.c | vimcat ってやるとファイルタイプの判別で誤爆するけど、アイデアとして面白いと思った。
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2013/03/17


ちょっとだけ気になったので勝手に添削。
Enhance jsx.vim to execute the current test method! - Islands in the byte stream

Enhance jsx.vim to execute the current test method! JSX compiler...

http://d.hatena.ne.jp/gfx/20121014/1350233031
vim script を紛らわしくしている物の一つに ftplugin と autoload がある。autoload はこの辺読んで貰えると分かる。
ftplugin は現在のバッファにファイルタイプが適用されたタイミングで ftplugin/ファイルタイプ名.vim もしくは ftplugin/ファイルタイプ名/任意ファイル名.vim が読み込まれ実行される。つまりファイルタイプ固有の設定をする為のもの。
上記の jsx.vim では、noremap 命令で t というキーに対して call jsx#test_it() という関数呼び出しをキーマップとして割り当てている。
ftplugin/jsx.vim
noremap t :call jsx#test_it()<CR>
inoremap や nnoremap の様に先頭に i や n といったモードが付けられていないので、このキー設定はインサートモード意図しないシーケンスでも作用してしまう。(追記: noremap が作用するのは n/v/o で i は勘違いでした)
正しくやるなら nnoremap であろう。

次にこのマップにはバッファローカル指定が無い。つまり、*.jsx が読み込まれたタイミングで、グローバルのキー設定を行っている。行うべきは、現在開いている jsx ファイルのバッファに対してだけキーマップして欲しいので nnoremap <buffer> t :call jsx#test_it()<cr>
となる。さらに、t というキーはとても短か過ぎる。固有ファイルタイプで、固有の機能を実行するキーマップにしては、識別として短か過ぎると言える。vimmer は良く使う機能を出来るだけ短いキーシーケンスで vimrc に設定している事が多い。なので t でランチャーぽい物を起動する設定をしている人であれば、キーがバッティングしてしまう事になる。
こういった場合、<leader> を使う事がある。これは mapleader という変数名で割り当てられたキープレフィックスを使ってマップする機能で、例えば nnoremap <buffer> <leader>t :call jsx#test_it()<cr>
この様に設定すると、mapleader に対して何も設定していないのであれば ¥t でマップが実行される。

さて、一般的にプラグイン作者はこの様なキーバッティングを極力避けようとする。しかしながら上記の書き方では、キーが上書きされ気付かない内に書き換えられてしまい、不運な事故を生んでしまう。
そこで、あえてエラーを発生させる為に unique 修飾を使う。 nnoremap <buffer> <unique> <leader>t :call jsx#test_it()<cr>
これで完璧と言いたいが、vimmer の中にはデフォルトのキー設定を嫌う人もいる。
そこで if !get(g:, 'jsx_no_default_key_mappings'0)
   " ここにキー設定を書く
endif
こうしておけば、デフォルトのキー設定が嫌いな人は vimrc に let g:jsx_no_default_key_mappings = 1
と書くことでキー設定が行われない様になる。

さてここまで書いた後でなんだが、vim には plug 修飾という物がある。
vim では「キー」に対して「処理」をマップするのが一般的だが、これだと全てのユーザがキー設定の際に「処理」を書かないといけなくなる。これではプラグイン作者がインタフェースを気軽に変更出来なくなってしまう。そこで処理をインタフェースとして扱う為に生まれたのが plug 修飾だ。
まず test_it に対するインタフェースを公開する。
nnoremap <silent> <plug>(jsx-test) :<c-u>call jsx#test_it()<cr>
これにより、ユーザ側は (jsx-test) というインタフェースに対してのキーマップだけを行えば良いことになる。
上記をそのまま使い、以下の様になる。 if !get(g:, 'jsx_no_default_key_mappings'0)
    nmap <unique> <buffer> <leader><plug>(jsx-test)
endif
ここで nnoremap を使わず nmap になっているのには理由がある。nnoremap は normal no-remap を意味している。つまり、ノーマルモードで作用する、リマップ(別のマップへのマップ)を使用しないキーマップの設定となる。例えば t というキーに T を割り当てていた場合、通常のマップではリマップされるが、noremap だとされないという事になる。plug 修飾はマップの一部なので map を使って設定する必要があるという事になる。

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