ちょっと前からgoのgtkバインディングを開発していますが、先日とある方がforkしてpull requestしてくれました。
David Roundy氏。知っている人は知っている、darcsのauthorです。ちょっと久しくdarcsを触って無かったので思い立ってバージョンを上げ、試してみました。
commitじゃなくてrecordだったり、logじゃなくchangesだったりと少しgitやsvnと違和感があったりもしますが、とても単一モジュールで動いているとは思えない程の機能を持ち合わせています。
昨日iratqqさんがmpc(Music Player Client: Client for Music Player Daemon)のhttpd版をHaskellで書いてたので試そうと思い、リポジトリを見たらpatch-tag.comというSCMサイトでした。これまたサービス自体もHaskellで書かれているとの事で、Haskellなんかまともに書けない私が参加して良いものだろうかとか考えながら登録してみました。
さて、darcsも内部では(デフォルトは)ssh通信を行うので、使うにはgitの時と同じ様に
Big Sky :: SSHポートが通らなくてもgithub.comにpushする方法
pushはsshを使うのでport 22が開いてないとpush出来ない物と信じ込んでいました。が、今日解決しました。
http://mattn.kaoriya.net/software/20081029172540.htm
Big Sky :: SSH/Gitの設定を修正しなくてもファイアウォール内からgithub.comにpushする方法こんな手順を踏まなきゃ駄目なのは分かってたんですが、なんとなしに「ssh.patch-tag.com」というキーワードでググってたら...見つけました!
Gitはトランスポート層が選択出来るのは知っていたけど、まさかこんな書き方出来るとは思ってなかった。
http://mattn.kaoriya.net/software/20090624103050.htm
How to get around firewalls using Patch-Tag « the Patch-Tag bloggithub.comがssh.github.com:443を開けているのと同じ様にpatch-tag.comもssh.patch-tag.com:443でsshを開けているとの事。ここに書かれている手順通りでも良いのですが、リポジトリ名を修正しなくても使える方法を今日はご紹介。
We have been tweaking the retrieval parameters for repository access via SSH. Did you know you can get around firewalls that block port 22? Thats right, we have now added support for this.
http://blog.patch-tag.com/2009/02/25/how-to-get-around-firewalls-using-patch-tag/
gitの時の手順と同じ様に、ssh/configファイルを使い、patch-tag.comへのsshアクセスをssh.patch-tag.comの443ポートへと繋ぎ変えます。
Host patch-tag.com
Hostname ssh.patch-tag.com
Port 443
IdentityFile c:/docume~1/mattn/.ssh/id_rsa
TCPKeepAlive yes
IdentitiesOnly yes
ProxyCommand c:/docume~1/mattn/.ssh/connect -h ssh.patch-tag.com 443
proxyでFirewallを越えるのでProxyCommandを使います。connectはここにある物をコンパイルして使います。さて、これでokと思ったのですが1点問題が発生しました。何度やってもsshのログインプロンプトが表示されません。おかしいなと思い色々調べていたら
Wiki - WindowsConfigurationおーまいがっ!
If you want to use darcs over ssh you need to set up passwordless ssh login (password-based authentification is currently broken on windows).
http://wiki.darcs.net/WindowsConfiguration
Windows版は現状壊れてるのでパスワード無しでないと駄目らしい。それは痛い。puttyを使いたくない派には残酷なお知らせ。
諦めかけたその時思い出した。
Big Sky :: Windowsでもssh-agentとssh-addを使ってパスフレーズ入力を省略する。ちなみに手元の最新版ssh-env.batは以下の様になってます。
開発を始める前にコマンドプロンプトで1回これを動かすとパスフレーズを聞かれ、1回入力すれば以降は聞かれない様になる。
http://mattn.kaoriya.net/software/20081106192615.htm
@echo off
if "%1" == "-f" goto force
if not "%SSH_AGENT_PID%" == "" goto end
:force
for /f "eol=; tokens=1,2 delims==;" %%1 in ('ssh-agent.exe') do (
if "%%1" == "SSH_AUTH_SOCK" set SSH_AUTH_SOCK=%%2
if "%%1" == "SSH_AGENT_PID" set SSH_AGENT_PID=%%2
)
ssh-add
:end
強制フラグ付けただけですが...。これをコマンドプロンプトで1回実行した後にdarcsを実行します。
C:¥TEMP>ssh-env
Enter passphrase for /c/docume~1/mattn/.ssh/id_rsa:
Identity added: /c/docume~1/mattn/.ssh/id_rsa (/c/docume~1/mattn/.ssh/id_rsa)
C:¥temp>darcs get mattn@patch-tag.com:/r/mattn/mattn-testproject
Copying patches, to get lazy repository hit ctrl-C...
Finished getting.
C:¥temp>
うぉーーー!でけた。ちなみにチェックアウトしたファイルに変更を加えてdarcs pushもうまく動いています。これでdarcsライフも満喫出来そうです。gitとは少し違ったVCS味わってみませんか。