追記: 修正が中途半端だったのでいったんリバートされ go1.9 で修正される事になりました。
UNIX に慣れている人であれば問題ないのですが、Windows で zip や tar.gz, tar.bz2, tar.xz を開くのは意外と不便で専用アーカイバをダウンロードしてきてインストールする必要があり、割かし不便なのですが archiver というツールを使うと以下のフォーマットを簡単に作成、展開できるようになります。
- .zip
- .tar
- .tar.gz
- .tgz
- .tar.bz2
- .tbz2
- .tar.xz
- .txz
- .rar (開くのみ)
インストールは golang が入っていれば簡単です。
$ go get github.com/mholt/archiver/cmd/archiver
使い方も簡単で、圧縮は以下の手順。
$ archiver make [archive name] [input files...]
※形式は拡張子で判断します。
解凍は以下の手順。
$ archiver open [archive name] [destination]
シングルバイナリで動作するので、別の Windows にポンとバイナリ一つ持っていけば同様に動作するのが良いですね。
なお go1.7 の場合、zip のタイムスタンプが正しく保存されません。
Goでファイルをzip圧縮したときにタイムスタンプがずれる問題の回避策 - Qiita
#初めに Goでファイルをzip圧縮する方法と、それに伴う問題と、その回避の記事です。 (更にいい方法がありましたら、ご指摘よろしくお願い致します) #実験環境 go version go1.4.2 ...
http://qiita.com/yuki2006/items/0211421792bd788f8153
Golangで特定のディレクトリをZIP化する処理を書いた | SHINOFARAの日常
Go playground にも書いたけど、動かない 対象となるファイルが多すぎたか package main import ( "archive/zip" "fmt" "io" "io/ioutil...
https://log.shinofara.xyz/2016/06/30/golang%E3%81%A7%E7%89%B9%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%92zip%E5%8C%96%E3%81%99%E3%82%8B%E5%87%A6%E7%90%86%E3%82%92%E6%9B%B8%E3%81%84%E3%81%9F/
Golangのarchive/zipを使うと、タイムゾーンが強制UTCになる問題! | SHINOFARAの日常
archive/zip/struct.go#L170 このファイルの 170 func timeToMsDosTime(t time.Time) (fDate uint16, fTime uint16...
https://log.shinofara.xyz/2016/06/30/golang%E3%81%AEarchivezip%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%86%E3%81%A8%E3%80%81%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%81%8C%E5%BC%B7%E5%88%B6utc%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%95%8F%E9%A1%8C/
ZIP化の時に、タイムスタンプが強制UTCになってしまう。 Issue #46 shinofara/stand GitHub
https://golang.org/src/archive/zip/struct.go#L171 の仕様上 強制的にUTC時刻としてみなされてしまっている。 その為、ロケール毎に時間を増減させないと...
https://github.com/shinofara/stand/issues/46
go1.8 でビルドすると正しく扱える様になります。go1.8 では上記の様なワークアラウンドが必要無くなります。逆に言うと、これらのワークアラウンドがあると問題が発生してしまいます。
Go 1.8 Release Notes - The Go Programming Language
DRAFT RELEASE NOTES - Introduction to Go 1.8 Go 1.8 is not yet released. These are work-in-progress ...
https://beta.golang.org/doc/go1.8#archive_zip
Gerrit Code Review
...
https://go-review.googlesource.com/#/c/18274/
こういった問題ではバージョン毎に処理を分ける必要があります。以下では go1.7 と go1.8 で動作を分けたい場合のコードを説明します。まずはワークアラウンドを行っている処理を抽出します。
func FileInfoHeader(fi os.FileInfo) (*zip.FileHeader, error) {
size := fi.Size()
fh := &zip.FileHeader{
Name: fi.Name(),
UncompressedSize64: uint64(size),
}
// 現在のLocalを取得する。
local := time.Now().Local()
//時刻のoffset(秒)を取得する。
_, offset := local.Zone()
//ファイルスタンプの時間に時差分を追加する。
fh.SetModTime(fi.ModTime().Add(time.Duration(offset) * time.Second))
fh.SetMode(fi.Mode())
var uintmax = uint32((1 << 32) - 1)
if fh.UncompressedSize64 > uint64(uintmax) {
fh.UncompressedSize = uintmax
} else {
fh.UncompressedSize = uint32(fh.UncompressedSize64)
}
return fh, nil
}
ここを別のソースファイルに切り出します。その際 build constraints に go1.7 と !go1.8 を指定します。
// +build go1.7
// +build !go1.8
package main
func FileInfoHeader(fi os.FileInfo) (*zip.FileHeader, error) {
size := fi.Size()
fh := &zip.FileHeader{
Name: fi.Name(),
UncompressedSize64: uint64(size),
}
// 現在のLocalを取得する。
local := time.Now().Local()
//時刻のoffset(秒)を取得する。
_, offset := local.Zone()
//ファイルスタンプの時間に時差分を追加する。
fh.SetModTime(fi.ModTime().Add(time.Duration(offset) * time.Second))
fh.SetMode(fi.Mode())
var uintmax = uint32((1 << 32) - 1)
if fh.UncompressedSize64 > uint64(uintmax) {
fh.UncompressedSize = uintmax
} else {
fh.UncompressedSize = uint32(fh.UncompressedSize64)
}
return fh, nil
}
これでこのファイルは go1.8 未満の場合しかビルドされなくなります。あとは go1.8 以降のバージョンでビルドされる様に go1.8 の build constraints が付いた、ワークアラウンドを実行しないファイルを用意します。
// +build go1.8
package foo
import (
"archive/zip"
)
func FileInfoHeader(fi os.FileInfo) (*zip.FileHeader, error) {
// ワークアラウンドしないコード
size := fi.Size()
fh := &zip.FileHeader{
Name: fi.Name(),
UncompressedSize64: uint64(size),
}
fh.SetModTime(fi.ModTime())
fh.SetMode(fi.Mode())
var uintmax = uint32((1 << 32) - 1)
if fh.UncompressedSize64 > uint64(uintmax) {
fh.UncompressedSize = uintmax
} else {
fh.UncompressedSize = uint32(fh.UncompressedSize64)
}
return fh, nil
}
これで、go1.7 未満であればワークアラウンドが実行されるバイナリが、go1.8 以降であればワークアラウンドを実行しないバイナリが生成されます。
build constraints については、みんなのGo言語にて説明と用法含めて書かれています。
松木雅幸, mattn, 藤原俊一郎, 中島大一, 牧 大輔, 鈴木健太, 稲葉貴洋
技術評論社 大型本 / ¥351 (2016年09月09日)
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