床屋。もし結果同じ髪型に仕上がる床屋が2軒あったとして、片方は5分で片方は40分で仕上がる店があったとしたら。私は迷わず40分掛かる床屋に行くだろう。
髪切り落とされる様をただ見る時間。髭をそるクリームを塗られ、髭を剃られるまでの「じらし」。これも床屋の魅力であると思う。
別にしっかり肩を「パンパン」叩いてくれとも思わない。しっかり叩いたら床屋で無くなる気がする。
もしかしたら、コンピュータ業界も同じなのかもしれない。
要件定義から、すぐさま答えの出る業界ならば面白くもなんともないかもしれない。
ああでもない。こうでもないと考えてこそ面白いのであって、仕様が、そして納期が決められているからこそ面白いのだ。別の担当者が作る部品の完成をドキドキしながら待つ時間。それも床屋と同じと考えれば気が楽になったりしないだろうか。しないか...
もしかしたら気の効きすぎた、仕事を100%こなすソフトウェアというのは、実は魅力的でないのかもしれない。
プログラミング言語を取ってみても、各言語毎にそれぞれライブラリがあり目的を達成させる為の近道になる物が沢山ある。
それも良い事だとは思うけれど、気の効いてない言語もまた楽しかったりするんだろうな。
でも、髭くらいはちゃんと剃れ。